トーマス・マンと体験話法
「明日はクリスマスだった」

日本におけるトーマス・マンの翻訳の歴史は100年近く経とうとしている。なかでも『トーニオ・クレーガー』は微妙に書名を変えながらも、次々に訳出が試みられ、愛読されてきた。
しかし『トーニオ・クレーガー』がドイツ文学研究のみならず、ドイツ語学研究、とりわけ体験話法研究において繰り返し考察対象になってきたにもかかわらず、その成果が既訳に十分反映されてきていない、と考えた著者は、2025年秋の 独文学会で「トーマス・マン文学における体験話法『トーニオ・クレーガー』を中心に」というシンポジウムを開き、それを元にトーマス・マン文学に精通する、また体験話法に関する業績のある研究者たちと協力し本書を編むこととなった。
ドイツ文学研究とドイツ語学研究の新たな交点をめざした研究書。


<目次>
はじめに
第1部
・導入1(小黒康正)
トーマス・マンについて/トーマス・マン研究の基本文献一覧/トーマス・マン生誕150年
・導入2(鈴木康志)
 体験話法とはなにか/体験話法(自由間接話法)に関する日本語の主な文献/
 トーマス・マンの「体験話法」に関する文献一覧
第2部
・第1論文 小黒康正:新訳『トーニオ・クレーガー』への挑戦
・第2論文 嶋﨑啓:『トーニオ・クレーガー』における饒舌と沈黙
・第3論文 鈴木康志:発言再現の体験話法、その識別のむずかしさ
   ―『ブデンブローク家の人々』を中心に―
第3部
・質疑応答
・研究ノート 古賀伊織:トーマス・マンにおける体験話法と三点リーダー
ふたつのバトン 結びにかえて
 編者・執筆者紹介

 編者  小黒康正 編著  嶋﨑啓・鈴木康志・古賀伊織 著
 ISBN  978-4-8102-0348-6
 判型  A5版 160頁
 定価  定価1,760円(本体1,600円+税)
 発行日  2026年5月


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